川島重成 「イエスの七つの譬え」

とても面白い、良い本だった。

新約聖書の中には、多くのイエス・キリストが説いた、たとえ話が出てくる。
しかし、現在伝わっているイエスのたとえ話は、おそらくマタイやルカによって改変され、特定の文脈や解釈に埋め込まれてしまっている。

著者は、マタイやルカの文脈からいったん切り離し、可能な限り原形に近い形にイエスの語ったたとえ話を復元し、その上で独自の解釈をこの本の中で示している。

こんなにも、もともとのイエスのたとえ話は、新鮮で、鮮烈なものだったのか。
本当に自由と喜びに満ちた、稀有なたとえ話の数々。
世の中にこんな本があるんだなぁと、ひさびさに驚嘆する本だった。


この本は、先日昇天したMさんから、二年ぐらい前にいただいた本だった。
きちんと重要な箇所に赤線が引いてあったり、端正な字で書き込みがあって、しっかり読まれていたんだなぁと胸打たれる思いがした。

この本で学んだことも、しっかりと生かして、生きていきたいものだと思う。

業績主義を打ち破る、圧倒的な恵みという福音の新鮮な喜び。

 

 

イエスの七つの譬え

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