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武祐一郎 「雪国の小さな高校―基督教独立学園校長7年の歩みから」を読んで

 

 

世の中に、こんな学校が本当にあるんだと、

読んでいて、とても驚き、そして感動した。

本書は、山形県の小国というところにある、独立学園という高校についての本である。

 

その地域は、かつては日本のチベットと呼ばれた、相当な山奥だそうである。

内村鑑三が若い時に、外国人の伝道者が一度も訪れたことのない地域に伝道に行きたいと願い、その地域に行きたいと願ったが、諸般の事情で果たせなかったそうである。

それで、後年、自分の弟子にその夢を話したところ、政池仁や鈴木弼美らが実際に伝道に赴き、特に鈴木はみずから東大の職をなげうってその地域に移り住み、そして独立学園をつくったそうである。

 

一学年二十名程度の少人数教育を貫き、農業の実習や、聖書の特講などにも重きを置くそうである。

六千字以上の論文や、スピーチや感話の体験も積ませるそうで、自らの頭で考え行動する独立人の養成を主眼にしているそうだ。

受験教育には背を向け、個の自立や養成をこそ目指す教育を目指しているそうである。

 

入学時に校長と結ぶ契約が四カ条あるそうで、男女交際の禁止などなかなかすごいが、案外こういった決まりがあった方が、高校時代も楽しいのかもしれない。

 

神を恐れるのは学問のはじめ、ということで、謙遜つまり自らの無知を自覚することや、真理を愛すること、つまり虚偽を排する精神の涵養を重視しているそうである。

 

また、音楽教育にとても力を入れてきたそうで、戦後間もない頃からコーラスなどに大変力を入れてきたそうだ。

 

私も、このような高校を知っていて、縁があれば、こういう学校に行きたかった気がするし、もしそうだったらだいぶ人生も違っていたのかもなぁと思う。

 

もっとも、本書や、著者の書物を通じて、その教育や精神の一端をうかがい知ることができるのは、幸いなことだと思う。

 

 

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